私たち双子にとって、家は安らぎの場所ではありませんでした。物で溢れかえり、足の踏み場もない「ゴミ屋敷」。幼い頃からそれが当たり前で、友達を呼ぶこともできず、常に孤独を感じていました。ある日、テレビで見た片付け番組が転機となりました。そこには、私たちと同じような環境で苦しむ人たちが、プロの手を借りて笑顔を取り戻す姿が映っていました。私たちも、この現状を変えたい、普通の生活を送りたいと強く願うようになりました。しかし、どこから手をつけていいのかさえ分からず、途方に暮れていました。そんな時、インターネットで偶然見つけたのが、ゴミ屋敷専門の清掃業者さんのブログでした。そこに書かれていたのは、単なる清掃作業だけでなく、依頼者の心に寄り添い、共に未来を築いていくという姿勢でした。私たちは藁にもすがる思いで、その業者さんに連絡を取りました。最初の電話は緊張しましたが、担当者の方は私たちの話にじっくりと耳を傾け、決して責めることなく、親身になって相談に乗ってくれました。業者さんとの初めての打ち合わせは、私たちの抱える問題の大きさを改めて認識する機会となりました。見積もりは正直言って安くはありませんでしたが、それ以上に、この状況を本当に変えられるかもしれないという希望が芽生えました。私たちは両親を説得し、作業をお願いすることにしました。作業当日、数名のスタッフさんが手際よく部屋に入っていきました。最初はただ圧倒されるばかりでしたが、スタッフさんたちは私たちに無理強いすることなく、一つ一つの物を丁寧に確認しながら分別作業を進めてくれました。思い出の品が出てくると、その都度、私たちに声をかけ、どうするか尋ねてくれました。その細やかな配慮が、私たちにとってどれほど心の支えになったか計り知れません。私たちは、自分たちでは決してできなかったであろう大量のゴミと向き合い、少しずつですが、過去と決別していく感覚を覚えました。